運送会社の不正を見破る温度計センサー

運送会社の中には保冷設備を備えていながら、経費節減のために移動中の電源を切ってしまうと言う悪質な会社も存在します。

具体的には出発時と到着時のみ保冷設備のスイッチを入れ、移動中は保冷設備のスイッチを切っておくことで燃料を節約する不正を働くのです。出発時と到着時には庫内の温度が適切な状態に保たれ、食品の温度も下がっていることから移動中常に適正な温度で輸送されたと思い込んでしまうことも多いのですが、実際には品質が維持されずに様々なトラブルを発生させてしまうことも少なくありません。特に長距離の移動ほどこの不正を働く可能性が高く、また大幅な燃料費の節約になるため会社ぐるみで行っていると言う例もあるのです。

しかしこれを見破る効果的な方法が近年開発されています。食品ひとつひとつに貼り付けるシール型の温度計センサーです。この温度計センサーは簡単に剥がすことができるシール状となっていますが、規定の温度を超えて上昇すると表面の色が変わる性質を持っており、さらに温度が冷えても元に戻る事はありません。すなわち一度でも保管場所で規定の温度を超えてしまった場合には変色してしまうことになり、万が一輸送中の温度が上昇した場合には一目でわかるようになっているのです。

生鮮食品の中には温度が上昇すると変質し様々な健康被害をもたらしてしまうものが少なくありません。食品スーパーなどでは販売したものが健康被害を招いてしまった場合、金銭的な損失だけではなく様々な風評被害を被ってしまうことになります。これを未然に防ぐためにこの温度計センサーは非常に有効なものとなっているのです。

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