HACCPは製造工程の管理システム

HACCPは1960年代にアメリカで宇宙開発計画が推進された時に、高度な宇宙食の微生物科学的安全性確保を目的としてBauman博士・NASA・陸軍Natick技術開発研究所が共同開発を行った衛生管理システムです。

1973年には低酸性缶詰食品に採用が行われて大きな成果を上げたと言われています。近年の食品国際工房の拡大により、食品の安全性の国際標準が求められた、アメリカやヨーロッパへの水産加工製品の輸出を行う時にはHACCPの規制を受けるとも言われており、日本国内の製造工場の中でもアメリカ・ヨーロッパ諸国への輸出を行う企業は導入が必須になると言っても過言ではありません。

HACCPは入荷から出荷に至るすべての工程内で細分化を行い確認・記録が求められるのが特徴ですが、より安全性の高い食品を提供するなどからも最終製品検査法は採用されないことが特徴になっています。最終製品検査法を実施すれば、工程内のどこで不良品が発生したのかが見分けが付きにくくなる、抜き取り検査は不良品すべてを見つけることは不可能である、最終検査法では検査結果を確認してから出荷するまでに多くの時間を要してしまうなどのデメリットがあるためです。

そこで採用されるのが製造工程すべてでの安全性を確保することです。製造工程すべてと一口に言っても、このやり方の中には重要管理点と呼ぶ工程で製造条件を管理するのが特徴です。ちなみに、製造工場はISO9001やISO22000認証を受けている所が多いかと思われますが、HACCPは製造工程の管理システムであり、ISO9001はこの管理システムを含めた企業全体の品質管理のためのマネジメントシステムなどの位置づけがあるのです。

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